よくあるご質問(FAQ) 回答

肥料

 Q01  苦土重焼燐とは、どのような肥料ですか。

  A01  

速効性の「水溶性りん酸」と、緩効性の「く溶性りん酸」の両方を併せ持っていますので、根が未発達な生育初期から、生育後期まで全生育期間にわたって効果が期待できる肥料です。


 Q02  苦土重焼燐に含まれる「りん酸苦土」とはどのようなものですか。

  A02  

その名のとおり、化学的にりん酸と苦土が結びついたものです。苦土は、葉緑素の構成要素で光合成を行うために重要な役割を担っています。また、苦土は作物のりん酸吸収を促進し、作物体内でもりん酸の運搬役として働きます。「りん酸苦土」であることで、「りん酸」と「苦土」を別々に施用するよりも高い効果が期待できます(相乗効果)。


 Q03  畑に施した場合、苦土重焼燐のりん酸はどんな変化をしますか。

  A03  

まず、速効性の水溶性りん酸が、雨水等の土壌溶液に溶出します。一般には溶出したものの作物に吸収されなかったりん酸は、土壌中の鉄やアルミと結合して作物が吸収利用できなくなります(土壌固定)。苦土重焼燐は、副成分として含まれる「けい酸」が、溶出したりん酸の土壌固定を抑制するので、利用効率が高いのが特徴です。一方、緩効性のく溶性りん酸は作物の根が分泌する酸によって溶出しますので、生育に併せた効果が期待できます。


 Q04  苦土重焼燐の使い方と施肥量は?

  A04  

①基肥には

 ・水田では全面に、畑では条施または全面に施肥してください。

 ・果樹では収穫後、樹間などに施肥してください。新植時には、植え穴堆肥と一緒に入れるやり方もあります。

 ・微量要素欠乏地帯では、BM苦土重焼燐やボロン苦土重焼燐の施肥が効果的です。

 ・苦土重焼燐のりん酸は高成分ですので、面積当りの施肥量が少なく省力的です(シリーズによって成分が異なりますので、ご確認ください)。

施肥量の目安(10aあたり)

水稲野菜果樹茶
20~40kg(1~2袋)20~40kg(1~2袋)40~60kg(2~3袋)60~80kg(3~4袋)40~60kg(2~3袋)

※施肥量については、土壌分析に基づいて必要量を算出することをお勧めいたします。

②土づくりには

 ・100~180kg(5~9袋)くらいを基準に施してください。(※土とよく混ぜてください。)

 ・でき秋に散布することも可能です。(でき秋もしくは春先のなるべく早い時期や耕起前に散布します。)


 Q05  マルチサポートとは、どのような肥料ですか。

  A05  

吸収利用されやすい「水溶性苦土」を主体として、多岐にわたる成分をバランスよく含んでおり、「微量要素欠乏対策」、「生育や耐病性の向上」、「老朽化や養分バランスの崩れた土壌の改善」など様々な効果が期待できる肥料です。また、水稲では副成分のけい酸による「根の発育改善」、「倒伏軽減効果」なども期待できます。


 Q06  マルチサポートの使い方と施肥量は?

  A06  

①水稲には

 ・基肥と同時に施肥してください。

 ・追肥の場合は、出穂前約40日に施肥してください。

②野菜、豆類、麦類には

 ・基肥の場合は、全層に施肥してください。

 ・追肥の場合は、土寄せ時に側条施肥してください。

③果樹には

 ・追肥や礼肥として、表層に施肥してください。

施肥量の目安(10aあたり)

水稲 上段:基肥
   下段:追肥
野菜 上段:基肥
   下段:追肥
果樹 上段:追肥
   下段:礼肥
花卉 上段:基肥
   下段:追肥
40~60kg(2~3袋)40~100kg(2~5袋)40~100kg(2~5袋)60kg(3袋)
20~40kg(1~2袋)20~60kg(1~3袋)40~100kg(2~5袋)40kg(2袋)

※施肥量については、土壌分析に基づいて必要量を算出することをお勧めいたします。



飼料

 Q01  リンとカルシウムって必要ですか?

  A01  

リンは骨や核酸の構成物質のほか、ATPとしてエネルギー代謝に関わっています。

カルシウムは骨形成はもちろんのこと、筋肉や神経のコントロールにも重要な役割を担っています。

どちらもすべての家畜にとって欠かせないミネラルです。

リンとカルシウムの吸収には飼料中の比率が重要で、豚の場合はCa/Pの重量比で1.5~2.5、家禽の雛では2程度が適切な比であることがわかっています。(*)

 (*) 参考文献 : 独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構『日本飼養標準 豚 2013年版』(公益社団法人 中央畜産会、平成25年)


 Q02  リンカルってなんですか?

  A02  

リンカルとは当社のリン酸カルシウム製品の登録商標で、次の3種類があります。

第1リンカルP(リン)21%以上 Ca(カルシウム)16.0%以上
水溶性が高く、主に水産用飼料に利用されています。
第2リンカルP(リン)18%以上 Ca(カルシウム)22.5%以上
第3リンカルと比較して、カルシウムが少なくなっています。
トリカホス(第3リンカル)P(リン)18%以上 Ca(カルシウム)30.5%以上
当社の第3リンカルはトリカホスという名称で販売しております。
トリカホスは当社の登録商標です。


 Q03  トリカホスの特徴ってなんですか?

  A03  

トリカホスはリン鉱石に炭酸ナトリウムとリン酸を加えて1,450℃の高温で焼成する、当社独自の製法で作られています。

それにより、リン鉱石に含まれる有害なフッ素が除去され、生物が利用可能なリン酸カルシウムになります。

トリカホスは原料用製品のみならず、ペレット・マッシュ製品の原料にも使われています。


 Q04  炭酸カルシウムとの違いはなんですか?

  A04  

炭酸カルシウムは文字通りカルシウムの補給を目的として給与されますが、リン酸カルシウムはリンとカルシウムの補給を目的とするため用途が異なります。

リンはカルシウムと同様に欠かせないミネラルのため、リン酸カルシウムを飼料に添加することで効率よく同時に補給ができます。